楽しみにしていた今シーズン最後の演目、3回観覧予定の第一回目を観てきました。
1列目の下手側で、カーテン前でのレヴェランスはすごく近くて良かったのですが、観覧中はやはり奥行きちょっ分かりづらく、上手奥はオペラグラスで見てしまいました。最前列なのに💦
一言で言うと、今日の柴山さんは本当に素晴らしかった❤️
柴山さんは私の推しで、各公演で出演回1回は必ず観覧(応援?)しています。GWの夏の夜の夢で、柴山さんは大きく花開いた🌸😍と思っていましたが、今日のオデット🦢オディールで更に進化し且つ深化したと感じました。
2年前と同じペアで、前回は井澤さんにリードされて踊っている印象でしたが、今回は自信を持ってオデットもオディールも演じていてオーラが凄かったです。王子が少しおとなしめに思えてしまうほどでした。
第一幕冒頭、王子は終始浮かない表情で心を閉ざしてる様子。やっとベンノデビューの速水さん(そして公演中ベンノは今回のみ)はその気持ちに寄り添いつつも少しは楽しみましょうよと宴を催します。前回観た木下さんや福田さんはどちらかというと兄的キャラのベンノでしたが、井澤王子に対する速水ベンノは終始笑顔で慕い寄り添おうとする弟的な感じでした。速水さんご本人に近い感じなのか全く違和感がなく等身大のキャラでした。クルティザンヌとのパ・ド・トロワでは、いつもの華やかなジャンプや軸がぶれない安定した美しいスピンで魅せてくれました。前回ベンノデビュー予定が怪我で舞台に立てず、今日はその分存分に見せてくれました。
第二幕、白鳥狩りに行った夕暮れの湖で王子が白鳥のオデットに遭遇。やっと柴山さん登場。姿を変えられた王女の悲しみと、愛を誓いロットバルトの呪いを解いてくれる人への切望を、優雅にしかし明確に表現します。王子とのPDDも悲しさ刹那さを漂わせていました。前回の柴山さんに比べ、出てきた瞬間のオーラも、表情やマイム、踊りの美しさも雄弁さも、何もかも、前回と違う、格段にバージョンアップしてると感じました。
第三幕、いよいよオディール登場、そしてバリエーションも多い舞踏会の華やかなシーンです。王子のお見合い相手のハンガリー、ポーランド、イタリアの王女はいずれも盤石なダンサーでソロを決めてくれましたが、イタリア王女の五月女さんはやはり動きが別格でした。テンポも早く足捌きも細かいソロですが余裕で魅せてくれ、どんなに足が忙しくても上体は終始ぶれず落ち着いていて、体のコントロールが素晴らしいです。
そして遅れてロットバルトとオディール登場。PDDでは、王子を絶対に虜にさせる自信を秘めながら魅惑的に目を配り一緒に踊りつつ時にツンデレ。すっかりオディールに魅了され胸がいっぱいになりつつも、ふと前夜出会ったオデットを思い出す。王子の心の揺らぎに気づいたロットバルトがオディールに耳打ちすると、オディールは儚げな表情で白鳥のような振舞いをちらつかせて、「ほら、私は昨晩の・・・」信じ込ませようとする。続く王子のソロは優雅で正確なジャンプで魅せてくれ、オディールのソロも柴山さんが正確で優雅、魅惑的に決めてくれました。コーダ目玉のオディールの32回転では3回転も何度か入れて最後まで回り切り(前回は入れても2回転までだったかも?)、見事に王子を虜に。
魅力を確信して王子を誘惑するオディールがそのまま体現されていて、私もすっかり魅了されてしまいました😍
第四幕、誓いを破った王子を許すも、もうこの世で一緒にはなれず魔法も解けないので、オデットは絶望し湖に身をなげる、王子も続き二人はあの世で愛を成就させる。この辺り私の席が前過ぎて&左側過ぎて舞台中央から向こうで何が起こってるのか、白鳥たちも沢山いたのでよく見えなかったのですが、真ん中から観てたらもっと涙腺にきてたかな。第二幕でも目を引かれましたが、2羽の白鳥の花形悠月さんが手足が長くて軸が美しかったです。
柴山さん、夏の夜の夢に続き踊りが一層充実し確信も見られ、これが以前から盤石だった正確な技術とエレガントさ、説得力ある演技力を更に押し上げて、今回の役でフルに発揮されたように思います。進化が加速して更に大きく次へのコマを進めた気がしますし、そう遠くないいつか、プリンシパルに任命される日が待ち遠しいです。
それにしても白鳥の湖は見どころが多くてどの幕も真剣に集中して観てしまうので、この3時間1本勝負は結構疲れることがわかりました(私が歳を取ったのか・・・?)。あと2回見る予定なのですが、3回分の記憶があとでごっちゃにならないように観たものをきちんと整理しなければ・・・。
次回は14日マチネの吉田(朱里)・渡邉ペアです。ゆりたかペアでチケットを買ったものの、吉田都監督が推す人材なら見てみましょう。公演リーフレットのキャスト表を見ると、吉田さんオデット・オディール役に集中するようですね。この日はロットバルトに小柴さん、スペインの踊りに小川さんと森本さんがデビューで、私に取っては中島瑞生さんのベンノもお初なので、いろいろ楽しみです。
3回目は17日ソワレの速水さん王子デビュー日。今日はベンノ好演だったのでこの調子で若くてダイナミックな王子を観たいものです。しかし公演中ベンノも王子も両方デビューっていうのもすごい😳 他の日に名前がないので、明日から切り替えて王子の準備なのですね。
3回とも主役だけでなくロットバルトもベンノも被らないので、我ながらうまい具合にチケット取ったものです。